こんにちは!Audiostock事務局です。
3月17日(水)にオンライン開催した「プロが教える!動画の音付け~MA・整音:入門編~」の開催レポートをお届けします。
目次
1.開催のきっかけ
2.セミナーの構成について
3.セミナーダイジェスト:MA・整音のポイント
4.参加者アンケートより
5.おわりに
開催のきっかけ
Audiostockでは以前から、動画制作における「音」の処理や演出に関するノウハウを知りたいというお声をいただくものの、そのようなご要望にお応えできるコンテンツが少ないという背景がありました。
そこで2021年1月に「プロが教える!オンラインセミナー 」第一弾として音響効果の阿部雄太 様を講師としてお招きし、「バラエティ番組の音付け講座」を開催しました。
本セミナーでは新たに、MAミキサー / ナレーターの小枝シンヤ 様を講師としてお招きし、MA・整音についての基礎知識や実際の動画を使った整音の仕方を教えていただきました。
開催日時:2021年3月17日(水) 13:00~
場所:Zoomにて開催(オンライン)
テーマ:『プロが教える!動画の音付け~MA・整音:入門編~』
講師: 小枝シンヤ 様
セミナーの構成について
1.実演動画
2.編集とMIX
【確認】まずはじめに
【音量の基準】
【編集】6つのポイント
【MIX】3つのポイント
3.投稿する前に
・EQ、コンプレッサーについて
・機材について
4.最後に~本日のまとめ~
セミナーダイジェスト:MA・整音のポイント
MA・整音セミナーにて小枝様にお話しいただいた、動画制作をする際に役立つポイントについて、内容を一部ご紹介します。
【POINT1】整音を始める前に確認しよう!
再生環境について
整音を行うにあたり、はじめにスピーカーまたはヘッドフォンを準備しましょう。
ヘッドフォンよりスピーカーを使う方が良いですが、大きな音量が出せない場合はヘッドフォンでも問題ありません。
値段については最初から高価なものを買う必要はなく、5000円〜6000円のスピーカーでも、実際に使うだけで音の感じ方が変わります。
音量の基準について
ラウドネスメーターをインストールして、使ってみましょう。
聞かせたい音や話し声は、メーターの「黄色」辺りを目安にしましょう。(編集ソフトのメーターによって若干の差はあります)
※音がピークにいかないように気をつけてください。
また、カラーバー(1Khz)を参考にすることも手段の一つです。
スピーカーの音量は少し大きめに設定して、音量調整を行い、音量調整後は絶対にスピーカーの音量は触らないようにしましょう。
【POINT2】音の聴かせ方とは?編集で意識する3つのポイント
音の取捨選択について
作品の演出を考え、シーンごとにその音が本当に必要なのかどうかを判断し、音の取捨選択をすることが大切です。
フェードイン、フェードアウト、クロスフェードについて
音の途切れが激しい動画は視聴者を無意識に疲れさせてしまいます。
そのため、フェードイン、フェードアウト、クロスフェードを有効に使いましょう。
なお、リズム感が欲しいカット、勢いが欲しいカットなどについてはフェードインを無理に使う必要はありません。
映像によりそった音の構成を意識するだけで、クオリティがあがります。
BGMについて
VTRやナレーションをしっかりと聴かせたい場合は下記のポイントを参考に音量の調整を行いましょう。
- 人の声→平均-12dB
- サウンドエフェクト→-10dB〜-30dB
- 音楽→-20dB〜-30dB
※DaVinci Resolveの場合
また、ナレーションがメインの場合は音域が被らないBGMを選ぶことで、聞き取りやすくなります。
【POINT3】聴き心地の良さを意識したMIX
MIXの目的・効果
視聴者に一定の音量を届けることは、聴き心地の良さに繋がります。
音量がバラバラの場合は、視聴者がリモコンで音量調整を行う必要があるため、その際にチャンネルが変更される可能性もあります。
そのため、できるだけ映像に集中できるようにミックスをすることが大切です。
EQ、コンプレッサーについて
EQやコンプレッサーはボリュームに関わる要素のため、ボリュームのバランス感覚を持ち合わせない状態で使用すると、かえって混乱します。
そのため、最初は音が割れないようにリミッターをかけるだけで十分です。
上記のご紹介したポイントの他に、整音前と整音後の映像作品の比較や、実際の編集画面での音量編集、セミナー参加者様よりいただいた質問についてなど、整音について詳しくご紹介いただきました。
参加者アンケートより
映像制作会社のご担当者様をはじめ、音響効果 / MA、YouTuber、クリエイターなど、約400名の方々にご参加いただきました。
アンケートにていただいた感想を一部ご紹介します。
「フェードが大切」だととても強調されていたのが印象的でした。当たり前に感じがちですが、意識して気を付けてみようと思います。
(映像制作)
機材やソフトウェアも効果的に使用することが大切だが、「良い音」「悪い音」をしっかりと聞き分ける能力を持つことがやはり大切だと再認識できました。
(放送番組制作)
おわりに
改めまして、ご参加いただいた皆さま、登壇いただいた小枝様に心よりお礼申し上げます。Audiostockは今後も皆さまのお役に立つセミナーを開催していきます。
次回は「プロが教える!動画の演出~SE・効果音:実践編~」を4月9日(金)に開催しますので、ぜひご参加ください。